次回の青木大膳 第参章
第23話「初恋」
青木が東欧の山中を迷っていた時、山奥深いとこに小屋を見つける。
その小屋には若い娘と爺さんの二人で住んでいた。
爺さんは身体も老いていたが狩りや、牧割りなどをして仕事をしていた。
若い娘は目が見えぬらしく、小屋の中で裁縫をしていた。
青木は小屋を襲い、食料と娘をいただこうと森に潜み伺っていたが…盲目の娘の働く姿を見ているうちに青木は胸に熱き鼓動を感じるのであった。
青木は爺さんが外出した時に小屋を訪ねた。
娘「あら、珍しいこんな所にお客様が来るなんて」
青木「道に迷ってしまってな…しばらく休ませてくれぬか」
娘「何処の国の言葉なのかしら?私は一歩も外の国に行った事がないの」
青木「そなた、もしや目が見えぬのか?…」
娘「私はお爺様と二人で住んでるのよ、いまお爺様は町に出て、私が編んだ衣服を売りに出かけたわ、これでも裁縫は得意なのよ。ごめんなさいお客様が来て嬉しいのか、お喋りばっかしていて、お茶を入れますわね」
青木は盲目の娘に恋をした。
この娘を…守りたい……
青木が300年近く生きて初めて得た感情であった。
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